ご 挨 拶
臨床発達心理士は、人に対する発達的視点を中心におきながら、臨床的支援を行う専門家です。
発達的視点の対象としては、成長、加齢、身体、行動、精神、知的、社会など様々なものがあります。
人に対する臨床的支援を行う上で、発達的視点は欠くことのできない重要なものであり、臨床発達心理士は
その専門家として常に研鑽を積み続けることが求められています。
心理の資格を取り巻く状況としては、国家資格である公認心理師が誕生したことで、今後大きく
変わっていくことが予想されます。恐らく臨床発達心理士の有資格者の中にも公認心理師の資格取得を
目指される方が多くおられるでしょう。特に医療現場で働かれる心理職はその取得が必須のものになると思われます。
しかし忘れてはいけないことは、臨床発達心理士のアイデンティティがあくまでも発達的視点をもった専門家であるという点です。
心理に関する資格は他にも多数ありますが、これからは心理支援の専門家というだけでなく、その中でも何についての専門性を
有しているのかを明示していくことが求められていくことになるでしょう。
発達障害、不登校、虐待、子育て、高齢者、ひきこもり等、様々な臨床的支援が必要な領域において、
今後益々臨床発達心理士が活躍していくことが望まれます。私たち支部役員は会員の皆様の活動に役立ち、
専門性を高めることができるように、研修を企画し、開催していきたいと考えております。
最後に皆様の一層のご活躍を祈念いたしまして、ご挨拶とさせていただきます。
2018年5月22日